ECの運用代行をしています。
いつも最初にクライアントさんに確認するのが、商品の利益額、原価計算です。
今のところ、9割の事業所さんが原価計算に誤りがありましたので、ぜひ見直しして頂きたい点です。
【利益率<利益額】
多くの事業所さんが、利益率を口にしますが、利益額は言えないケースが多いのです。
不思議ですよね。利益率が出ているなら、売価x利益率=利益額なのですが、なぜか言えないです。
逆に、どのように利益率を計算されているのでしょう・・・
ここでは利益率の計算方法を言いたいのではなく、利益額が大切だと言う事言いたいので、その話はおいておき、利益額の大切さを書きます。
例えば、1個500円の商品があります。利益率が40%だとします。
利益額は200円と言う事です。
そこで、ECやっている方に質問です!
この商品を500個/月売れました。時給1000円のバイトの方が、梱包処理してくれます。
これって赤字でしょうか?黒字でしょうか? 500×200=100,000円の利益です。
時給1000円なので、バイトの子は100時間で梱包してもらわないといけませんね。
計算すると1日5時間のバイトを月20日入ってもらう感じです。
これで、トントン。なんと500個売って、トントンなんですが、実際は赤字ですよね。交通費とか社保とかありますから。
そう、なんと500個では損益分岐点ではないのですね。
っていうか、500個売るって簡単じゃないです。
次の例として、1個10万円の商品があります。利益率は20%ととします。
利益額は2万円です。
先の時給1000円のバイトの子がいた場合、月に5個売れれば、トントンだけど、実際は少し赤字。
考えてみてください、500個を梱包する時間と、5個を梱包する時間、どちらの方が時間がかかりませんか?
当然ながら、5個です。もちろん、1個10万の商品を月に5個売るのは容易ではありません。
【で?利益額がなんで重要なのか?】
ECの場合は、1つずつ商品を梱包して出荷しなければなりません。製造工場のようにダンボールに20個とか一回に詰めて送る事はありません。
つまり、1つの商品の利益額がそのまま、梱包作業の時間コストに跳ね返るのです。
もちろん、まとめ買いなどいろいろパターンありますが、基本はこれになると思います。
この時間コストと、1つの商品が生み出す利益額を照らし合わせないと、「500個売れた、ばんざーい!バイトの子を雇う!」だと、とたんに赤字になります。
では、1個500円の商品しかないECはどうするか?梱包作業の効率化か、付加価値つけて1個1000円にするなどの施策が必要になると思います。