IT化やDXで給与を上げられるか?

最近、大手企業の初任給アップが話題なので、IT化やDXなどで給与は上げられるか?を考えてたいと思います。
まずはそもそも給与はどのように生まれるのか?から。
政府は賃金アップを言いますが、中小企業からすれば何言ってんの?という話だと思いますが、なぜそうなのか?を含めて、書きます。

【まずは給与はどのように生まれるか?】

ここが基本ですね。給与は、商品の売上から算出されます。
売上が無ければ、給与は基本ありません。
一番シンプルに、1人社長で1人で仕事している事を想定してみましょう。
商品は、弁護士さんなどにしてみましょう。
1人弁護士で、1回の相談料は100万円で、月に1回しか相談がないものとします。
なので、月の売上は100万円。自分への給与は20万円です。
経費は80万。利益ゼロにします。あり得ないですが、あえてわかりやすくしました。

そこで、自分の給与を20万→30万円にします。
経費は80万のままなので、当然、売価を上げなければ、なりませんね。
つまり、簡単に言えば、「売上が伸びないのに、給与を上げる=売価を上げる」事になります。

【会社の利益があった場合は?】

仮に会社の利益があった場合は?

下記が、会社に50万の利益残すパターンです。

会社に50万の利益を維持したまま、給与を上げるとやはり売価が上がります。
会社員の方なら、「え?50万の利益も残るなら40万に減らせば?」と思うかもですが、ここは経営者が判断するところです。
今後会社を大きくするために、数年以内に1000万の投資をするとしたら?50万の利益を残せないと不安ですよね。(実際は、違いますが、今は便宜的に)
つまり、「会社の利益」は、どのくらい残すべきかは、経営者の判断になるので、ここは会社員の方は口が出せませんというか、最適額は経営陣の判断になります。

ここまでにおいて、話を簡素に言えば、「給与を上げるなら、売価を上げるか売上伸ばすしかない!」となり、逆にそれをしないで給与が上がったのなら、
・経営判断ミス?
・会社が利益取りすぎ?
になると思います。

それ以外の方法で、給与を上げるには?というところで、経営者の方ならもうお分かりですね。

【経費を減らす】

売価、売上を上げずに、給与を上げるには、経費を減らすしかありません。

経費を80万だったものを70万に減らせば、売価を上げずに給与を上げれますね!
では、そんな事が出来るでしょうか?

【IT化では減らせるが、DXは減らせない可能性がある】

DXでは減らせない可能性があります。そもそも、DXとはビジネスモデル事態を変革するものなので、今のビジネス形態ではなくなる可能性があります。なので、売上も上がるが、経費もあがるなど、都合よく経費だけを削減することはできないかもしれません。
IT化では、それが可能な場合があります。

【削減できる経費は固定費】

だいたいにおいて、IT化で削減できる経費は固定費です。
変動費は削減できる可能性は低いと言えます。なので、IT化でコストを削減し、給与を上げるという点を望むなら、経費の固変分解という作業が必要です。固変分解が分からない方は、別途ググってください。
もう1つ重要なのが、時間コストです。時間コストは財務表には直接的には出てきません。
残業代という形でもありますが、そうでない残業しないで時間がかかっているものも中にはありますね。

ただし、IT化で経費がっつり下げるとは、言うなれば人員カットになる可能性もあり、給与上げると言いながら、社員さんの誰かを解雇するわけで、何とも微妙な感じになります。
例えば、経理業務を例にします。
今まで2名体制で売掛担当、買掛担当としていたところ、IT化やデジタル処理をフル活用することで、1名で済ませたとすると、もう1名は?・・・転属?解雇?となります・・・現実論としては、解雇になりそうですよね。経理担当が急に営業になれないし、なりたくないだろうし・・・
となると、1名分の給与浮かして、みんなで分配というなんか微妙な感じです。

ということで、DX化などでは給与はほぼ上げられないが、IT化は上げられる可能性があるものの、結果誰かを解雇しなければならない可能性があるとなりかねない、微妙な感じになりました。^^;

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