洋服の青山EC障害は、データ改ざん?(推察)

洋服の青山、ECサイトでトラブル 一部商品の出荷に影響 回復は発生から1カ月後の20日ごろに

https://news.yahoo.co.jp/articles/af465211e1eefa2624d2f4927bf6a99f7b594412

とのことで、かなりの打撃の青山さん。同じECやっている立場として同情します。
でも、復旧に一か月というのが何とも不思議なのです。
私は洋服の青山のECサイトを構築したわけではありませんが、だいたい普通こうなっているよー的な感じで解説してみたいと思います。

【普通の大手のECサイトの構成】

以下、洋服の青山さんぐらいの規模であれば、こんな感じの構成をしている可能性があります。
まずは説明です。

①負荷分散機と言う聞きなれない機械がありますが、アクセス数が多いECなどではこういう機械を最初のインターネットの入口に配置します。これで、②ECサイト1号機、③ECサイト2号機の両機の負担が少ない方に、その都度、作業をさせます。②と③は、サイトの表示を担当しており、常に同じ情報を持ちます。

④と⑤の受注データ、顧客データ1号機、2号機が肝心で、言うなれば心臓部です。
受注すると、ここにデータが蓄積されます。ちなみに、商品自体の情報、例えば商品写真とか値段とかスペックなどもここに蓄積されて、②と③へデータを一時的に渡したりします。このあたりは商品数やバックオフィスの業務フローによって変わる所なので、書きませんでした。

今回は、この④と⑤のデータが飛んだという意味だと思います。ですが、腑に落ちない点があります。

【障害が起きた場所】

復旧時間から逆算すると、このような感じだと思います。×をつけたところが、故障個所。

本来の復旧パータンはこうです。

Aパターン:④が壊れても、⑤にデータがあるので、数時間で復旧。
Bパターン:④も⑤も壊れたけど、⑥と⑦があるので、だいたい半日くらいで復旧。
Cパターン:④、⑤、⑥、⑦も壊れたけど、⑨があるさー!半日くらいで復旧。
です。つまり、ある程度の規模のECサイトであれば、バックアップが何重にも備えられており、そっとやちょっとでは、1か月も落ちることは無いのです。

現在の洋服の青山さんの状況から、何が起きたのか?核心を予測してみますと・・・

【ハッキング or ウィルス被害によるデータ改ざん】

考えられるのは、この二つ。ハッキングかウィルス被害によるデータ改ざんではないかと思われます。
1.④、⑤、⑥、⑦が物理的に全滅することは、かなりの激レアケースでありえなさそう
2.④、⑤、⑥、⑦が物理的に全滅したら、そもそも現在も受注できないが、受注はできる
3.④、⑤、⑥、⑦が物理的に生きているのに、データは使えない様子?
4.データ復旧に時間がかかる様子
5.データ自体だけが壊れた=改ざんされた?
6.改ざんされたデータに、全て汚染された?
7.改ざんだとしたら、可能性論として、ハッキングかウィルス被害では?
という推理です。
もちろん、残念なことに内部のスタッフさんによる誤オペで改ざんもあり得ます。

あくまでも、推理です!
そもそも、

この構成かどうかわかりませんからね。
ただ、通常はこういう構成とります。
ちなみに、お金かかるんですよ!物理的に2台持つわけです。もちろん、直接所有しているかはわかりません。クラウドサービスで対応している可能性がありますが、それでも2台持つための契約しないといけません。

【防御策はあるのか?】

仮に、何らかの理由での改ざんだとした場合、防御策はあるかというと、あります。
とても簡単!
バックアップデータを、ブルーレイとか何らかのメディアに焼いて保管しておけばいいんです。
昔は、磁気テープでやってましたよ!予算がない部署にいた時は、私はDVDーRAMに焼いてましたw
物理的にメディアやハードディスクに別に保管する場合は、世代管理といって、一か月分とか保管しておきます。そうすると、いつでも一っカ月以内のどこかに戻れるのです。

一般の方でもPCのバックアップはぜひ、外付けHDDなどに行うのをお勧めします

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