先日の衆議院選挙でも話題に上がったデジタル選挙。
現場に行かなくてもWeb上から選挙が出来る仕組み。果たして可能なのか?
【まずは課題の列挙】
そもそも論で、なぜデジタルで選挙が出来た方が良いのか?を考えてみます。
これはIT導入事例なので、合理性がなければやる意味はありませんので。
現在、選挙そのものの課題として、
・投票率が低い
・選挙全体を通しての時間コスト、人員コスト、場所コスト
・候補者への負担
と言うものが挙げられそうです。他にもあるかもですが、あとは現場ヒアリングですね。
1つ1つ見てゆきます。
【投票率が低い】
Webで投票できれば選挙に参加するのか?という話になりますし、そもそも会場に行くのが大変だから選挙に参加しないのか?という点です。
これについては、まず選挙に行かなかった人たちにアンケを取ってみる必要があります。
私も選挙にほとんど行きませんでした。
一部の輩からは、批判受けそうなので、1つ持論を展開させてもらいます。
(選挙に行かない理由)
・2段階での間接選挙は、民主主義とは言えない
・経済構造と官僚構造、政治構造の各面から日本の政治改革は、非常に困難
・衆議院、参議院や比例代表など選挙や政治はある程度フェアだが、立候補自体は自民党でないと勝てない構造的問題
と、政治と言っても、その裏の部分の構造部分について勉強していただくと絶望しかありません。
話を戻して、
実際、過去の投票率最低時期を見ると、
・30年前・・・私が20代のまさに就職氷河期。
・前回の衆議院選
だそうです。
なので、選挙会場に行くのが面倒なのが投票率に関わるとは思えないのですが・・・
【選挙全体を通しての時間コスト、人員コスト、場所コスト】
いくらかかっているのかはわかりませんが、少なくともWebよりもコストはかかるでしょう。
Webやデジタルであれば、家のPCやスマホから衆議院選のサイトなるものがあったりして、そこで投票すればよいのですから。あとは、多く見積もつて1億人がアクセスするので、サーバーの負荷分散などの機械代やハウジング代(設置費)がかかるにすぎません。
コストに関しては期待が出来ます
【候補者への負担】
先に述べた「選挙に行かない理由」にも書きましたが、立候補自体がとても大変なのです。
説明が面倒なので、https://senkyo-rikkouho.com/rikkouho-hiyou.html
を読んでください。最初のハードルである供託金、UKだと7万円くらい、USAだと無料だったりします。
供託金メリットして、乱立防止と言いますが、乱立した過去があるのでしょうか?あと乱立して何か問題でしょうか?
そもそも政策内容で選ぶのであれば、100人いてもよいのでは?多ければ多いほど、私にピッタリの政策を持った人が現れる可能性があります。逆に少ないと、何かを妥協しなければなりません。
Webにしたところで供託金は別の影響になりますが、1つ重要な要素があります。
それは、政策を訴求しやすくなる、資金力に左右されない訴求になる点です。
Webにするということは、
・候補者はWeb上で政策訴求をする→印刷代などが掛からない
・候補者の政策訴求のコンテンツが平等に与えられる
・候補者の最低限の知名度はボトムアップされ、資金力に依存しない
という、法整備や規約も同時に整備されると思われます。
その点において、Web選挙は期待できそうです。
ただ、フランスみたいに政策内容を国が国民に配布すれば現状でも可能です。どうしてそれをしないのか?すると不利になる与党政党があるからです。
【副作用は?】
次にWeb選挙にしたときの副作用について考えてみると・・・
・本人確認の信ぴょう性
・本人意思の信ぴょう性
・不正防止
・集計タイミング
でしょうか
【本人確認の信ぴょう性】
はい、出ましたマイナンバー!やっと役立ちそうですねw
ただし、マイナンバーの普及率が100%近くでないと意味がありません。
でも、マイナンバーの番号は会社やいろいろなところに提出しているけど・・・
そこで、マイナンバーには、本来であれば2つの固有識別番号を作るべきなのです。
1つは会社や病院などに提出用。
もう1つは、選挙など絶対本人と政府の両者しか知らない番号です。
今のマイナンバーはそのような設計になっていないので、不正が出来そうですねw
なので、ここに関しては微妙ですね
【本人意思の信ぴょう性】
どういう事かというと、例えば、認知症のオジーのマイナンバーで孫が投票しちゃうなどです。
また、会社で社員を集めてその場で強制的に投票させるなどです。
これをどのように防ぐか?私の案では、無いです。自宅やスマホでやる限りはムリです。
なので、この時点でデジタル選挙、Web選挙は不可能と言えそうです。
【不正防止】
今の紙の投票でもほんとなのか、人が集計している時点で信用できません。間違いあるかもしれません。
不正防止については、Webやデジタルの方が確率が低くなります。
政府の選挙システムをハッキングできる人は限られますが、選挙お手伝いしている人はたくさんいますよね?しかもミスするかもしれません。その点考えると、Webやデジタルの方が不正防止になりそうです。
【集計タイミング】
どういう事かというと、デジタルですので、投票=即集計です。ですが、投票結果をすぐに開示してはいけないということ。20:00から開票ということであれば、その時に投票結果を見せること。途中で見せたら、気持ち変わるかもしれませんしね。
ということで、デジタル選挙の解決が難しい副作用として、本人意思の信ぴょう性ということになりました。