無断生成AIと著作権のイタチごっこ

https://news.yahoo.co.jp/articles/5f0fc7bb63970a6c579bc457d3468216c0291ac9
声優有志が許諾なき“無断生成AI”にNO 山寺宏一、梶裕貴ら声優26人が啓発動画に出演「声が勝手に売られていた」

この手の問題は非常に難しいです。
そもそもこの問題は、インターネットが出来た時点で始まりました。せっかくなのでその歴史を振り返ります。

【著作権侵害の歴史】

ーインターネット普及当初
1990年代中盤。最初は、文章そのものです。コピペで広まりますね。
あと、写真です。ちなみに、弊社で作成した商品画像やレシピ画像が今でも勝手に利用されていますw

ーMP3の出現
2000年代初頭。次の標的が音楽。MP3の出現により、音楽データがCDから抜き取りされて、広まりましたし、今もそうです。
ちなみに、MP3は新規発明ではありません。ただの発見なのですが、当初から言われている事ですが、素晴らしい発見なので、もっと評価されていいのですが・・・
MP3は、動画技術の一部でして、動画自体が、映像部分+音楽部分の2つで構成されています。その音楽部分がMP3。この動画で利用していた、音楽部分を取り出して音楽専用で使えば?というのがきっかけです。

ー本人動画、音声AI
で、今がコレ。
本人に似せた動画、声優さんが標的です。
以前のブログにも書きましたが、
・アナウンサー
・アダルトビデオ
・天気予報
・声優
このジャンルは確実にAIに置き換わります。
防御策はあるのでしょうか?過去のものを見てます

【防御策】

ー写真、文章
写真は透かしを入れたりしていますね。あと、文章は検索エンジン側が違う形で対応してくれています。現在、同じ文章、つまりコピペは、検索ヒットしなくなっています。オリジナル文章が求められています。
ということで、写真と文章はある程度守られています。

ー音楽、動画そのもの
日本はこの手に関して、必死で守ろうという姿勢。一方、韓欧米はあえて諦めて垂れ流しで、ファン作りからビジネスにつなげる方法に切り替えています。どちらが正解だったかというと、韓欧米でしたね。
日本の音楽やMVはYoutubeで見ることが出来ません。一方、韓欧米はVEVOなどでフリーで流れてて、何回も聞けますし、MP3化も可能です。これで世界でどんどん広まって、ファン作りがされ、ライブやグッズ販売につなげるビジネスモデルです。

ー本人動画、音声
まず技術的に、本人認証が入っているかなどのデジタルスタンプ的なものを利用するとしても難しいのと、コストがかかりすぎて、動画、音声そのものが高額になり現実的ではなくなるでしょう。
声優さんたちの著作権への想いはよくわかりますが、本人動画、音声はAIにパクられるのを前提とした別のビジネスモデルへ変換するのが現実的ではないかと思います。

コンピューターの世界において、データ化されたならば、コピー・改ざんできない物はないと思ってください。
例えば、暗号化技術においても現在最高の暗号化技術を、突破するには何十年かかると言われていますが、それはあくまでも今のコンピュータースペックでの話。例えば、量子コンピュータが日常になれば、一瞬で解読される可能性があります。
実際、今の我々が利用しているコンピュータは、1990年代に作られた「解読には10年かかる暗号」と言われたものを一瞬で解読できるわけです。皆さんのスマホも、40年前のNASAの最新コンピュータの10台以上分のスペックです。

私もアニメが好きなので声優さんの声がAIで、著作権が侵害されるのは嫌ですが、一方で、先日亡くなった田中敦子さんの声が無くなるのも寂しい面もあります。難しい問題ですね・・・

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